愛すべき君へ
ガラガラガラ..
「きゃーっ!
あの人超かっこいい!」
コソッと僕を見て
言う女が1人いた。
それから火がついた
かのように、
僕を好む女が
近寄ってきた。
「どこ中から来たの?」
「アドレス教えてください」
「彼女いる~?」
質問が飛び交う中、
僕は席についた。
「俺は東山中出身で、
アドレスは..
というか俺女と
メールしない主義で
彼女はいない」
僕は冷静に答えた。
「なんか感じ悪~い..」
そう言ってほとんどが
散っていく。
「な..名前は!
名前はなんていうんですか?」
さっきの女が
僕に近寄って言ってきた。
「溝口叶」
「かなるくんって
呼んでもいいかな?」
オドオドしながら
聞きに来るのが
どうもいやらしい。
「うん」
僕は弄ぶかのように
女に笑顔を向けた。