愛すべき君へ
「泣かないでそら」
僕はそらをまた
ギュッと強く抱きしめた。
そらの涙は
僕の涙に変わる。
「そらぁ...」
僕はそらを
抱きしめながら泣いた。
「辛かったね...
も...大丈夫だよ...」
そらはそう言って
僕の頭を撫でた。
このままそらを
僕のモノにしたい―
そんな欲望が僕の
頭の中を巡った。
「そらっ...」
僕はそらの名前を
呼んだと同時に
そらにキスを仕掛けた。
「んっ..」
そらは僕に応えて
キスをしてきた。
まだぎこちないキス。
「もしかして...
ファーストキスだったり...?」
僕はおそるおそる
聞いてみた。
「こういうキスは
初めて...」
そらはうつむきながら言った。
このとき、僕は
そらを大切にしようと思った。