あなたがいてくれた‐いじめ‐
扉の向こうに入ると、黒く塗られた壁が目に入った。

その部屋は、電球の光がチカチカしていて、周りがよく見えた。

椅子も黒く、机も黒い。

窓も黒く塗られていて、光がまったく差し込まない状態になっている。

この黒く塗られた部屋は、誰かが住んでいた形跡があった。

飲みかけのコーヒーがあったし、コーンスープの香りもする。

水道もあって、さっきの水の音はここから聞こえて来たようだった。


誰が、ここに住んでんの?


そう思ったが、机の上にあった写真を見ればすぐに分かった。



「雪夫…さん。」

そこには、雪夫さんと一緒に撮った、家族の写真があった。


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