あなたがいてくれた‐いじめ‐
第4章 スレチガイ
私の髪は、長いままで残っていた。

なぜ?



それは利世が私をかばったから。

髪を切られた利世の顔は見ていない。

なぜ?


逃げたから。

弱いから。

こんな弱い人間、利世はきっと友達なんておもわない。

あかの他人にしか過ぎない。

きっと、利世はそう思ってるんだ。


「なんでこんないじめっ子につき合わされなきゃいけないんだろ。」

「ホント、腹立つ。いっそのこと死んじゃえばいいのに。」
 
「あんたなんか、誰にも必要とされてない。いらないのよ。」


そんなことを思ってる利世の顔が思い浮かんだ。

冷たい目。

うっとうしそうな態度。

さっさといなくなればいいと願っているような視線。








もう死んじゃいたい。


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