あなたがいてくれた‐いじめ‐
第5章 コイ
「おはよう」

教室の隅にある机に、一人ぽつんと座っている女の子に言った。

お互い、目が合っているのに相手からの返事はない。

「おはよう」

もう一度言った。

彼女の目が大きく開く。



声も出さず彼女は泣き出した。

私も泣いた。



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