あなたがいてくれた‐いじめ‐
意味が分からなかった。

意味を分かろうとしなかった。

意味が分かりたくなかった。




「予定より、ちょっとばらすのが早かったけど・・・。恋に落ちちゃったもんね。
結果オーライってやつ。」



そう言い残して川瀬は屋上を出て行った。

もう授業が始まっているというのに、足が一歩も動かない。


今にも崩れ落ちそうである。





誰か、誰か、誰か。





私を支えて。

奈落の底に堕ちて行く私を、どうか、引き上げて。



つかまるから。
どんなに弱くても、頼るから。






お願い。










声を上げて泣き叫ぶことしかできない私を、どうか。











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