君の顔


太陽があたしの向かう先にある。


ジリジリ

ジリジリ


眩し過ぎる。


このカーブを早く曲がり切らなければ。



足に力を込める。


反対側を気持ちよさそうに下る自転車のシルエットを横目に、少し憎たらしく思いながら、思い切り踏み込む。



どうせ、君じゃない。




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