─The queen love─
「はい。コレ」
「え・・・?」
お母様が持っていたのは、ネックレスだった。
水色・・・。
アクアマリンだわ。
私の誕生石の。
「お母様・・・これは・・・?」
「あら、明日あなたの誕生日でしょう?明日は私用意で家にいれないのよ・・・。だから今日渡しておこうとおもって・・・」
「そ、そう・・・。有難うございますわ」
「いいえ。あっ。遅れちゃうわよ!いってらっしゃい」
「はい。それでは・・・」
“・・・ガチャンッ”
驚いたわ・・。
バレたかと想っていたし。
でも・・・。
折角お母様がくださったネックレス、心から喜ぶことができなかったわ・・・。
ごめんなさい、お母様。
本当は嬉しいのよ。
喜びたいのよ。
でも・・・
無理なのよ・・・。