わたしの飼いもの
<募集>
「大東係長。ちょっと来てくれる」
書類を作っていた手を止める。
絵梨は課長の机へ急いだ。
課長には癖がある。
くだらない話とか、面倒な仕事を絵梨に押し付ける時は、
「絵梨ちゃ~ん」と気持ち悪い呼び方をする。
「大東係長」と呼ぶ時はまじめな仕事の話だ。
(何だろう・・・)
そう思いながらも、「大東係長」呼ばれた事には安心した。
「例の人員補充なんだけど、高校生のアルバイトを採用する事になったから」
「えっ、高校生ですか?」
確かに高校生でも無理な仕事ではない。
(めんどくさそう・・・)
絵梨は32歳。
若い高校生と仕事するのは気が重い。
「学校の夏休みに合わせてもう人事部が募集をかけてるから」
「わかりました」
NOという程の理由もなかったので絵梨は承諾した。
「時給も安くすむなぁ」
課長はボソッと独り言のように言ったが、絵梨は聞こえないふりをして、自分の席に戻った。
書類を作っていた手を止める。
絵梨は課長の机へ急いだ。
課長には癖がある。
くだらない話とか、面倒な仕事を絵梨に押し付ける時は、
「絵梨ちゃ~ん」と気持ち悪い呼び方をする。
「大東係長」と呼ぶ時はまじめな仕事の話だ。
(何だろう・・・)
そう思いながらも、「大東係長」呼ばれた事には安心した。
「例の人員補充なんだけど、高校生のアルバイトを採用する事になったから」
「えっ、高校生ですか?」
確かに高校生でも無理な仕事ではない。
(めんどくさそう・・・)
絵梨は32歳。
若い高校生と仕事するのは気が重い。
「学校の夏休みに合わせてもう人事部が募集をかけてるから」
「わかりました」
NOという程の理由もなかったので絵梨は承諾した。
「時給も安くすむなぁ」
課長はボソッと独り言のように言ったが、絵梨は聞こえないふりをして、自分の席に戻った。