【企】エメラルド

「俺に、また絵を描く楽しさを教えてくれたのは、葉月ちゃんだよ…」


「春輝くんがまた…描きたいと思える事、凄いと思うよ！」


それに！
私に恋を教えてくれたのは春輝くんだよ。


あぁ…言うタイミング逃したかも？


「じゃっ、見て欲しいんだ！」

春輝くんは、しっかり持っていた私の両手の中にあるスケッチブックを指差した。


「うん。では……」


「驚かないでね〜!!マジ下手クソだから…」


辛口でお願いします！
そう付け足して、そぉ〜っと、ページをめくった。


「えぇ〜？もしかして!!!」


私の体中が熱くなった。


「ごめん！葉月ちゃんを描いたんだ！」


そこには、鉛筆で描かれた私の顔があった。


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