【企】エメラルド
両手で顔を隠した。
恥ずかしいよ!


人物画だなんて…。
今の話の流れだと、風景画と思ってたし。


「描きたかったんだ…。葉月ちゃんを。
…どうかな?」



「嬉しいけど、恥ずかしい!」


そして。



「…葉月ちゃんみたく、好きなもんしか描かない。
そういう事だよ?」



「春輝くん………」



「まっ、期間限定ではなくて、俺のこだわりは、心から好きな人しか描かないって、決めたんだ……!!
そう、葉月ちゃんしかね?」



「……嬉しい!」



ちょっと、キザな春輝くん。


だけどね!


私の答えは決まってる。


エメラルドみたいに、輝いて見えるものがもう一つ見つかった。


あの、大好きな大木の下で偶然見つけた男の子。



「私も…春輝くんが好きだよ」


お互いにこれからも心から…。


いい絵と共に…。



そして、新しい今日がまた始まる。




end



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