カメムシの気持ち…
言葉を出せないボク。

言葉を口に出すことが

出来たら…

どんなにうれしいことだろう。

エリちゃんはボクを

野原につれていった。

エリちゃんは野原に座って

空を眺めていた。

「よおし!!エリが、
カメムシ君に名前つけてあげる。
『カメオ君』ってのは?どう?」

ボクの名前は

カメオになった。

初めて名前なんて

つけてもらった。

ただ名前をつけてもらった

ただそれだけなのに

どうしてこんなに

嬉しくて、心が温まるのだろう。

エリちゃん。

ありがとうね。

でも、ボク、もうちょっとで

終わりみたいだよ…。
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