√番外編作品集
そこから先は

「いやぁあああああああ!!!」

夢の中で叫ぶ。



懸命にその輪に飲み込まれないように、夢から現実に帰るために声を声を上げる。

『大切だったのに』

でも拒絶は受け止められず、心の内側から声が響いてきた。

『信じてたのに』

やめて

これ以上私の中に入ってこないで

「やめて!」

遠くで名前を呼ばれた気がしたが、それより恐怖から目をそらせない。

暗闇の奥、輪の向こうから手が伸びてきて、私の首を押さえた。
手をはたき落としてもしつこくその手は、私の手を押さえようとした。

腕の先は暗闇に飲まれて見えない。
でもその奥には『彼女』がいる気がした。


死にたくない

死にたくない



「近づかないで!」

声を上げると恐怖で溜った涙が落ちる、だけど落ちた先までは確認できない。

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