√番外編作品集
女子2人は信号を渡ると駅へと向かって行く。
「飯島ってさ」
俊彦は潤へあてもなく声をかけた。
「足はもう大丈夫なのか? ほらケガしただろ」
「部活の練習には出てますよ。堀口さんが病院で適切な手当してくれたおかげだと思います。あいつは無理するの得意だから、堀口さんからもなんか言っといて下さい」
「なんで俺」
「俺の言うこと聞きませんから」
お前の事、飯島は好きだっただろ、と俊彦は言いかけて飲み込んだ。
好きだからと言って、言うことを聞くわけがないのだ。
「ねー潤! 堀口さんプリクラー」
前方で敦子の声がして、潤と俊彦は顔を上げた。
千恵と戯れる敦子を見つめ……初めて会った時のことを、思い出した。
「あぁ、あれが初めて会った時だったんだな」と思い出す。
はじめて彼女と出会ったのは
二条西高校3年の森真由美という学生の家で
その時はお互いを個人として認識する余裕はなかった。
そう、潤が行方不明になった時に「飯島敦子」を認識したのだ。
入り口さえ見つかれば、出会いを鮮明に思い出せた。
死の待ち受けの真実を探すために、蔵持七海を手分けして探す中
行方不明になった潤。
探索終了の18時、約束の場所に潤は現れなかったのだ。
「飯島ってさ」
俊彦は潤へあてもなく声をかけた。
「足はもう大丈夫なのか? ほらケガしただろ」
「部活の練習には出てますよ。堀口さんが病院で適切な手当してくれたおかげだと思います。あいつは無理するの得意だから、堀口さんからもなんか言っといて下さい」
「なんで俺」
「俺の言うこと聞きませんから」
お前の事、飯島は好きだっただろ、と俊彦は言いかけて飲み込んだ。
好きだからと言って、言うことを聞くわけがないのだ。
「ねー潤! 堀口さんプリクラー」
前方で敦子の声がして、潤と俊彦は顔を上げた。
千恵と戯れる敦子を見つめ……初めて会った時のことを、思い出した。
「あぁ、あれが初めて会った時だったんだな」と思い出す。
はじめて彼女と出会ったのは
二条西高校3年の森真由美という学生の家で
その時はお互いを個人として認識する余裕はなかった。
そう、潤が行方不明になった時に「飯島敦子」を認識したのだ。
入り口さえ見つかれば、出会いを鮮明に思い出せた。
死の待ち受けの真実を探すために、蔵持七海を手分けして探す中
行方不明になった潤。
探索終了の18時、約束の場所に潤は現れなかったのだ。