√番外編作品集
「よかった。実はさ、俺、山岡のこと気になってるんだよ。最近お前と仲いいけど、まさかまさかだよな?」

山岡ちゃんは前から可愛いです。

とツッコミしてもよかったんだが、相手がそういうノリを理解しないことを知っていたのでスルーする。

「別に俺は山岡ちゃんと付き合ってないよ」

「ぶっちゃけ恋愛とか後回しのつもりだったんだけど、山岡頭いいし。付き合って一緒に目標決めて勉強するのもいいじゃん?」

頭の中ではもう、付き合うところまで行ってるのか。

岸三田~

お前も俺と同じ妄想型だな。

「でも、山岡ちゃんは好きな人いるよ?」

「げ、マジ?」

「うん。しかも岸三田じゃ敵わないかもな。山岡ちゃんは相手を運命の人だと思ってるから」

んじゃ、と手をあげて俺もシャワー室へ向かった。


はぁ


俺の運命の女神は、この世に存在してるんだろうか。



いいなぁ、黒沢、なんであんなにモテるんだろ。

俺の方がイケメンのはずなんだけど。


なんにせよ。

俺はy座標を手に入れて

関数グラフ上に点を描けるんだろーか。

本当に好きなひととか、見つけられるんだろうか。
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