√番外編作品集
「ちょ…」

姉貴に説明を求めようとしたが、下からバイクの音がして不可能を悟る。

山岡ちゃんは毛布一枚をかけて、姉貴のベッドで、すやすや寝ていた。



これ、本物?

なんかのドッキリ?


どうなってんの?


「や、やまおかちゃーん?」

小声で声をかける。

トン、と肩に触れようとして、躊躇する。


あれ? 俺、なんで躊躇してんの?


「あの、やまおか ちえ さーん…?」


かがみ込んで顔を見る。


や、本物だな。


山岡ちゃんは熟睡していて、起きる様子はなかった。
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