√番外編作品集
「笑いは取れるけどな。金取るならちゃんと儲かる計算で行かなきゃな」

次々不賛成案が出る。

「見せ物だったら、πを100桁まで暗記で言えるんだけどな」

「俺は3桁かけ算だったら10秒で出せるんだけどな」

数学オタクな発言もチラホラ……

「ホストだ!!」

俺の一声に、視線が集まる。

「……ホスト……?」


担任が脱臼でもしたかのように、肩を落としていた。

「そー、こんだけ男多いんだしさー! 絶対元取れるし! このクラスにはイケメンの俺がいるじゃん!ハイハイハイ!NO.1ホストォ~コーヘイ!」

自分で言っといてアレだけど

俺の名前、ださっ……

「あーそしたらやりたくないヤツ。裏で適当にドリンクついでればいいのか」

「ねぇそれ、ケーキとか食べ物出したりしてもいいよね?」

「1回何分でいくらにするんだ?」

あ、結構みんなノリ良くない?

結構名案だった?

「楽しそうじゃん。それ。さすがお祭り番長!」

クラス委員まで楽しそうに笑った。

担任がさすがにホストはと言ったが、クラス委員がマジメな顔をして「男子喫茶だと申請すればいいのでは」と押し切った。
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