√番外編作品集
何をやるつもりかさっきまでは全く不透明だったが

適当な発言が幸をそうして、ウチのクラスはホスト……

じゃなくて

男子喫茶ということで、文化祭実行委員会に申請を出すことになった。

第2候補、第3候補も書いて出す必要があるのだが

あえてそこは白紙。

ダメなら当日はクラスの床全面に、円周率を100000桁書き殴って展示にでもしようということでクラス内は一致団結した。

南都美と別れて寂しい気持ちも、これで少しは埋まるかな。

「山岡ちゃんが出しに行けば、絶対先生たちもダメとは言わないって」

企画書の清書をしていた山岡ちゃんの席に行くと、山岡ちゃんは空笑いした。

「だといいけど」

「そうだ河田君。お酒……じゃなくてさ飲み物の名前とか、ピタゴラスとかアリストテレスとか、数学っぽい名前にしない?」

ぱ、と顔を上げた山岡ちゃんの発言に

俺が何か言う前に、前の席にいた女子が「それいい!」と大声を上げた。

「千恵それいいよ! てか飲み物とか考えるの女子なんだから、男子は口出ししてこないでよ?」

女子席に飛び込んでいる俺がいけないんだけど

さすがに四方八方から意見言われるとどこに頷いていいか分からない。

「俄然やる気出てきたぁ。ねー食べ物とかどうしよう。作る場合って家庭科室とか衛生検査とかあるんだよねー」

女子達は固まりになって何か密談しはじめる。

その合間に挟まれたい……

が、変態行為だ、やめとこ。
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