√番外編作品集
「敦ちゃんは、黒沢が本当に好きだから俺もさー勝ち目ないんだけどね……」
そうなんだよね
思い続けた年月が違う。
共有した、思い出の重さが違う。
潤が視線を投げただけで、敦子にはそれが何の意味か分かるんだ。
潤のこと、敦子は何でも知ってるんだろうな。
胸が痛んだ。
叩きつけられた背中が、ギシギシ痛む。
「山岡ちゃん?」
河田君が痛む? と声をかけてくれたが、答えが返せない。
息ができない。痛いからなのか分からない。
涙が出てくるのを押さえようとして飲み込むと、痛みが体中に走った。
「…寝ちゃったのか……」
違う、起きてる。
起きてるよ、河田君
河田君が見えるもの、目を開けてる。
どうして寝ているみたいに見えるの?
違うと河田君に伝えたかったが奈落に滑るように意識が暗闇に落ちた。
そうなんだよね
思い続けた年月が違う。
共有した、思い出の重さが違う。
潤が視線を投げただけで、敦子にはそれが何の意味か分かるんだ。
潤のこと、敦子は何でも知ってるんだろうな。
胸が痛んだ。
叩きつけられた背中が、ギシギシ痛む。
「山岡ちゃん?」
河田君が痛む? と声をかけてくれたが、答えが返せない。
息ができない。痛いからなのか分からない。
涙が出てくるのを押さえようとして飲み込むと、痛みが体中に走った。
「…寝ちゃったのか……」
違う、起きてる。
起きてるよ、河田君
河田君が見えるもの、目を開けてる。
どうして寝ているみたいに見えるの?
違うと河田君に伝えたかったが奈落に滑るように意識が暗闇に落ちた。