狂者の正しい愛し方
だからこうして、“俺”の存在……“晴姫の理性の糸を切ろうとする人間”の存在を母親に知らしめ、晴姫自身に、対応してもらった。
結果は実に良好。
俺の予想を大きく上回って、晴姫は実の両親との繋がりを、全ての意味で絶ち切ってくれたんだ。
これでいい。
もう、何かに嫉妬することも、晴姫を取られることを不安に思う必要もない。
やっと晴姫は、俺だけのものになってくれたのだから。
嬉しい。愛しい。
俺はなんて幸せ者なのだろう。
これからは、俺が全てをかけて、晴姫ただ一人を愛していこう。
俺が感じている幸せを、晴姫にも与えてあげよう。
何があっても、晴姫を不幸になどさせない。
寂しい思いも、孤独も味わわせない。
俺は世界で一番、晴姫を愛しているのだから。