狂者の正しい愛し方
どこへ行こうかウキウキ考えていると、
「そうだ、晴姫。
やっぱり俺、父兄参観に行くのやめておく。」
「え?」
今週の土曜日に控えた憎たらしい授業参観を思い出し、そう告げてきた佐薙さん。
何気に楽しみにしていたことだから嫌そうな顔をすると、佐薙さんはすぐに納得する答えを返してくれた。
「学校なんか行かなくていい。
ずっと、俺と一緒にいてくれ。」
「っ………!」
真顔でそう言われてしまえば、断れないのが惚れた弱味。
頬を赤らめて、ぎこちなく頷いた。