狂者の正しい愛し方


そろそろ寝そべるのに疲れ、腕に力を入れて起き上がろうとしたとき、



「うわっ!!!」


佐薙さんが、私の上に覆いかぶさってきた。

お、重いし苦しいし。


文句を言おうと口を開くと、



「……………。」



佐薙さんの、真っ直ぐの瞳が目に入った。


あ、何か言おうとしてるんだな。

直感で分かった。



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