狂者の正しい愛し方
休日はいつも佐薙さんが家に呼んでくれる。
何故かって訊いたら、平然と
“盗聴機を付けなくていいようにするには、晴姫を俺の傍に置けばいいんだ。最近気付いた”
恐れ入るね。
でもそれが嫌じゃないんだな。
理由は簡単。
佐薙さんが大好きだからだ。
「…気を抜くといつの間にか盗聴機付けるんだけどね…。」
あはは、と乾いた笑いを立て、私は閑静な住宅街を歩きながら、うーんと伸びをした。
長い時間座ってたものだから腰が痛い。
くるり、と首を捻れば、小さな公園を見つけた。
休日の昼頃だから、公園には親子連れやお年寄りが何人かいる。
制服姿の私が混ざるのはちょっと抵抗があるけど、たまには公園もいいかな、とも思った。