狂者の正しい愛し方
だから中学生のとき、受験勉強で図書館通いをしてたとき、司書のお姉さんと仲良くなれたのが嬉しかった。
……そして、
佐薙さんに、励ましてもらえたのが、
凄く嬉しかった。
「……っ……。」
自然と赤くなる顔。
こんなの佐薙さんに見られたらまた煩いだろうなと思いながら、
気を紛らわせようとブランコを軽くこいだ。
佐薙さんは私を褒めることはしない。
その代わりに、大きすぎる優しさをくれるからだ。
むしろ私に、感謝する。
生まれてくれてありがとうとか好きにならせてくれてありがとうとか、ちょっとずれた感謝の仕方。
ほんの少しうっとうしく思うときもあるけど、
照れ臭さと嬉しさがずっと上回る。