狂者の正しい愛し方
心
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「授業参観なんて今時、中学校くらいしかやりませんよね!!
なんで高校生になってまで、皆仲良くお勉強しなきゃいけないんですかね!!」
そう叫びながら、私は一枚のプリントを憎々しげに握り潰した。
これが電話の受話器とかだったら少しは格好良かったのに…。
え?そうでもない?
今日は佐薙さんの家の模様替えを手伝うべく、部屋に上がってる。
佐薙さんも模様替えってするんだ!と意外そうに言ったところ、
“晴姫の好みが分かる度にやってる”
と暴露された。
…よ、よく見たらカーテンも家具も私好みなデザインに統一されてるし…。
…ん?“分かる度に”ってことは、私がいない間にも何度か模様替えしてたってこと?
え、ちょ、嘘!!
全然気付かなかった!!
「模様替えは、さりげない所から、だ。」
心の中読まれた!!