大好きな君へ

「…っおい 高橋なんだその頭の色はっ…!」

「うっさいな。
地毛だっつーの」

私の腕を掴んで離そうとしない担任の手を振り払って席についた。
この学校では余り騒がしい子がいない。属に言う「真面目ちゃん」ばかりだ。 
況してや私みたいに髪を染めてる子もいないから髪色だけでも
注目を浴びてしまう。
担任に歯向かう私を見てコソコソ陰口を言う女子達。
ギロっと睨みつけると
タイミングよくチャイムがなって女子達は教室を後にした。
どうやら次は移動らしい─

動く気力もなくて
このままサボろうと机に頭を伏せた
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