キス屋
「あっ!あたし、昨日
めええっちゃイケメンに
助けてもらったんだけどっ」
彼女の話が羨ましく、
あたしも負けじとそう言った。
自分は性格が悪いな..と
多少の自覚はあった。
「まじ?良いな〜あ。
でも痴漢とかキモくね?」
「ああ、それはねー
まぢ鳥肌立つけどー...
でもイケメンのお陰で
全部吹っ飛んだしぃ」
「まぢ?見たいわー」
「あたし今日会うよっ」
「うそ?何でっ」
「ええ...まあ、会う約束したの」
「はあー?何それずるっ」
嘘はついてない...よね?
だって、今日会いにいくし
約束、って言うか...
来て、って言われたんだもん。
うん、何も嘘は言ってない。
「良いでしょ〜未波は
彼氏がいるんだから良いじゃん!」
そう言うと未波はまた照れた顔をした。