キス屋
なんか...
あんな話の後だと、
変な気分になってしまう。
「恵愛、久しぶりだね。
1ヶ月ぶりぐらい?」
「ああ、うん...
お金、ためてたの」
「...なんでまた?」
「キス屋に通ってて、
お金がなくなっちゃって」
あたしが笑いながら言うと、
リョウスケはにこっと
優しく微笑んでくれた。
「俺に会いにくるため?」
「.....」
あたしは静かに頷いた。
…なんだろ、恥ずかしい。
今までこんな感じじゃ
なかったのに。
「そっか」
リョウスケはそうっと
あたしの頭を肩に寄せた。
どきんとした。
...なに?