アルタイル*キミと見上げた空【完】
それから何度かまたトモ達に付き合って大学に行って、
そのうち、自然といつの間にか2人で会うようになってた。
話題は尽きなくて。
バスケットのことから広がった会話は、
2人共、緑の食べ物が苦手だ、ってわかったところで大笑いになった。
向かい合って食べてたハンバーグセットの私のお皿の隅のほうに小さく固められた
緑のグループを見て、初め「栗原さん」が口を開いた。
「好き嫌いしないで食べなさい」
なんて言ってる本人のお皿にもなんとなくピーマンが残ってる気がして、
「栗原さんもピーマン食べてくださいね」
って言った私に、
「俺は・・・そのもう大きいからいいんだよ」
なんてぶつぶつ言いながらも、目を閉じてフォークにさしたピーマンを口に放り込んで、
無理やり笑ってる、そんな「栗原さん」は、周りが言うよりも全然子供みたいで、私はなんとなく安心して、一緒に笑った。