アルタイル*キミと見上げた空【完】
「オトナにならなきゃ、って。修ちゃんに似合う女の人にならなきゃって思ってた」
「汐・・・」
静かに私の髪をなでてくれる、その修ちゃんの指先が優しくて、私の気持ちをどんどんほぐしてゆく。
それが心地よくて、苦しいくらいだった胸のドキドキが静かに鼓動を戻していくのがわかった。
「汐、俺たちバカだよな・・・」
「うん」
「なんかあったら、また言って。俺・・・俺今日すごい嬉しいよ」
「うん・・・・・・」
けど、サオリさんの言ったこと・・・聞いたほうがいいのかな・・・・・・?
「修ちゃん」
「ん?」
「あのね・・・・・・サオリさんが・・・」
言いかけた私の言葉は、ドアのノックの音でかき消されてしまった。
「修也さ~~ん。あっそびましょ~~」
クラブの男の子たちだ。