アルタイル*キミと見上げた空【完】
「いるわけないだろ?俺ももう寝るから・・・」
「ちょっと待ってよ。修也。今日監督に会ってきたんでしょ?」
え?
「監督が期限が近づいてるのに、何してんだ、っておかんむりだったわよ?」
期限?
それって、もしかして・・・
「修也に本当にアメリカに行く気があるのかどうか、って」
「ちょ、お前ここでやめろよ」
「いいじゃない。高校生相手のボランティアと自分の将来とどっちが大切かよく考えて」
「もういいから、お前部屋に帰れ」
「修也・・・!」
ばたんと閉められたドアの向こうからサオリさんの声がするけど、
部屋の中は重苦しい空気に押しつぶされそうだった。
胸が再びズキンズキンと脈打ち始めて苦しい。
やっぱり・・・。
「修ちゃん・・・?」