アルタイル*キミと見上げた空【完】
「汐・・・」
「修ちゃん、アメリカ・・・行くの?てか・・・行きたいんでしょ?」
「汐?」
「ごめんね。私聞いてたの。サオリさんから」
少しだけこちらを向いた修ちゃんの顔がさらに曇る。
「修ちゃん、チャンスなんでしょ?行きなよ」
「汐は、それで平気?」
「え?」
「俺は・・・離れたくないんだけど」
修ちゃんのまっすぐな目が私を見つめる。
私は、それに捉えられそうになるのをぐっとこらえてその目から視線を外した。
「・・・・バスケやってたら、すごいことだと思うよ。・・・うらやましいと、思うよ」