アルタイル*キミと見上げた空【完】
「好きな奴なら、いるけど・・・」
「え?」
「って、答えればいい?」
「・・・・・・」
「アメリカに彼女がいる、とか?逆に彼女ガンガン募集してるとか?どう答えればいい?」
振り返った凱がイタズラそうに笑って私の顔を覗きこんだ。
茶色い髪の毛の間から覗く、くりくりの瞳。
「凱・・・!からかわないでよ」
ドキドキドキ・・・・。
「なんだよ、お前がいきなり変な質問するからだろ?」
「ちゃんと・・・・答えてよ」
そうじゃなかったら凛に怒られるじゃない。
・・・・ほんとに?
ほんとに、凛のせいだけ?
それだけで、私は今凱に向き合ってる?
なら・・・・この鳴り続けてる胸の鼓動は、どういうんだろう。