アルタイル*キミと見上げた空【完】
「こいつは・・・・汐は絶対に渡さない」
修ちゃん?
首を向けて、修ちゃんの顔を見ることも出来なくて、
目の前の凱の顔を見ることも・・・出来なくて、
私はただ、唇をかんで下にうつむいた。
「じゃぁ、さっきの・・・」
「凱、やめて!!」
言いかけた凱は驚いたように私を見てから、一瞬切ない表情をして、言葉を止めた。
「さっき・・・?」
不審そうに私と凱を交互に見る修ちゃん。
凱はしばらく黙ってたけど、たまらないように話し始めた。
さっき見た2人の光景のこと。
綺麗な宝石店。