アルタイル*キミと見上げた空【完】
けど、
小学校に入った頃から、すこしずついつも一緒、ということは少なくなってきて、
それぞれの友達と遊ぶことが多くなってきた。
そして、3年生の頃、私は聞いてしまったんだ。
たまたま通りかかった凱の教室の前。
小さい子供にありがちな、幼馴染、というだけで私のことを冷やかされてる凱の姿。
「お前、堂島と結婚すんの~~」
「は?」
「だって、お前ら仲いいじゃん」
「結婚しろ~~!ぎゃはは」
私は恥ずかしくて、うつむいてくるりと元来た廊下を歩き出した時に、聞こえた凱の言葉。
「あんなでかい女、好きになるわけないじゃん。関係ねぇよ」
その言葉は私の心を刺して、足は廊下を走り出していた。