アルタイル*キミと見上げた空【完】
5年生になって、背が高い、ってことだけで、半分無理矢理入れられたミニバスケのクラブ。
男子チームに凱が入った、って聞いて少しだけ気分が滅入ったけど、
それでもバスケットというスポーツの魅力にどんどん引き込まれて行ったんだ。
それは多分凱もそうだったんだと思う。
やっぱり喋ることはほとんどなかったけど、時々隣のコートで練習が一緒になるあいつの姿はすごくいきいきしてたから。
そして、お母さんが亡くなって以来、そんな彼の表情を見るのは久しぶりだったから、なんだか私も嬉しかったことははっきりと覚えてる。