アルタイル*キミと見上げた空【完】
「その時はよくわからなかったけど、俺あれを見てからまだ上に目指すべきものがあるんじゃないか、って思うようになった。あと・・・あの子はどうしてるだろう、ってずっと考えてた」
トクントクンと静かに音を立てる私の胸のリズムは、押し寄せる波のそれと同じで、あぁ、人は海とつながってるんだなぁ、なんてその時ふと思った。
「だから、偶然にもお前が高校でマネージャーになってる、ってわかった時に、俺勝手に感じちゃったんだ。これは運命なのかも、って・・・我ながら絶対キモいって思ったけど、その思いは止められなかった」
「・・・修ちゃん」
「だからさ、もう絶対にばれると思うから言うけど、トモに頼んだの、俺なんだ」
「え?」
「汐に手を出すな、って・・・」
「え、ええ??」
そういえば、先輩からそういわれてる、って・・・。
あれって、修ちゃんのことだったの!?