アルタイル*キミと見上げた空【完】
そうじゃ、ないんだ・・・。
あの月明かりの下、修ちゃんにこの指輪を差し出されたときに、浮かんだのは・・・
最低だよね。
彼氏にプロポーズされてる、そんな最高のシチュエーションの時に、
他の人の顔を思い浮かべちゃったなんて・・・・・・。
「汐、どうしたの?」
「私・・・・・・修ちゃんと結婚なんて出来ない・・・」
「え?なんで??」
「このままじゃ・・・・だめなの」
「だから、何がダメなの?何言ってんの?あんなに汐のこと考えてくれて想ってくれる彼氏なんている?」
「それは・・・・」
重々わかってる。
でも・・・
私は、さっきの、買出しの時のことを凛に話した。
私達が何を見たか。
そして、
私達が何をしようとしてたか。
だから・・・
このままじゃ、修ちゃんの顔はまっすぐに見られない、ってことも。