アルタイル*キミと見上げた空【完】
凱と私。2人の間に流れた沈黙を消すように、
「ほら、帰るぞ」
凱がすたすた歩いて、私の横を通り過ぎて前を歩く。
その後を、私も何も言わないで着いていく。
これって・・・・
昔、あったよね・・・。
今そんなこと思い出してるなんて、私だけかな?
「お前さ~・・・・・・具合悪いの隠すな」
「え・・・・・・?」
「昔から、そうなんだよ」
「ごめ・・・」
凱が振り返りもせずに言う言葉のそっけなさに、
なんか・・・
怒りが急にこみ上げてくる。
「凱のせいだよ・・・」
「あ?」
「凱が悪いんだよ?」