アルタイル*キミと見上げた空【完】
「じゃあな」
そういって凱はくるっと向きを変えて歩き出した。
「凱!・・・・ありがと」
そして、修ちゃんを見ると、彼は暗い顔をして凱の背中を見つめたまま小声で言った。
「また・・・・一緒かよ・・・・」
・・・え?今、なんて?
振り返って私を見た修ちゃんの表情は、今までになく固く、怖いものだった。
「修ちゃん?・・・・あ、凱はね、心配して抜けてきてくれたんだ」
「また・・・・キス、してたのか?」
「・・・・・え?」
「また、前みたいに抱き合ってたのか、って聞いてんだよ」
「修ちゃん・・・・・・」
嫌な胸騒ぎがして、思わずうつむきかけた私の顔は、修ちゃんの大きな手で包まれたかと思った瞬間に、