アルタイル*キミと見上げた空【完】
「汐・・・・俺はお前が好きだよ。ずっとずっと前から・・・・」
「凱・・・・」
凱の声と共に私の耳に響くのは・・・ドキドキしてる凱の心臓の音。
凱も、私と同じなの?
「やっと・・・伝えることが出来た」
「え?」
「あの時・・・あの体育館で言うつもりはなかった。けど・・・言わずにいれなかったんだ」
体育館・・・・。
凱とさよならしたあの時。
じゃぁ、あの時何か口を動かしてたのは・・・。
「凱、あの時なんて言ったの?」
「・・・やっぱり聞こえてなかったのかよ。ま・・・言うつもりはなかったからな」
「凱!」
凱のほっぺたを軽くつねると、凱はわかったわかった、って小さく笑ってから教えてくれた。
「ずっと好きだよ・・・・・絶対にまた、帰ってくる・・・さよなら」
記憶の中の少年が私に向かって言葉を発してる。
凱!
凱、凱!!