アルタイル*キミと見上げた空【完】
「修ちゃん・・・・痛い・・・・」
「・・・・・・」
「学校あるんだよ?」
「・・・・学校には言ってある」
「え?」
「だから、迎えに来たんだ・・・」
「修ちゃん・・・・・・昨日・・・・・言ったよね?」
「・・・・・・」
「だから・・・・ごめんね?私一緒に行けない・・・・・」
一旦緩められた腕の力が再びぐっと力を増した。
痛い・・・。
そしてそのまま、停めてあった彼の車の助手席に押し込められるように入れられた。
「修ちゃんっ!!」
運転席に座った修ちゃんの方を向いて彼の名前を呼ぶと、修ちゃんは前を向いたまま吠えるように叫んだ。
「嫌だからっ!!・・・・俺は絶対にお前と離れない。汐を・・・・離したくないんだ・・・・・」
最後は悲痛な呟きにも似た彼の声が、私の胸を深く突き刺したんだ。