アルタイル*キミと見上げた空【完】
大学のキャンパスは、授業があるせいなのか、人はまばらだった。
「試験期間中だから、あんまりいないんだよ」
私の心を読み取ってか、修ちゃんが教えてくれた。
それにしても・・・・久々の大学は、やっぱりオトナって感じで、ついきょろきょろしてしまう。
私も来年には、本当にこんなところに来れるんだろうか、って思ってしまうほど、
そこはなんとなく別世界に見える。
「あ、栗原くんだ」
「一緒にいる子誰~~?」
だけど変わらないのは、ここでもやっぱり修ちゃんの人気はすごいってこと。
女の人がちらちら修ちゃんを見る目はハートそのものだし。
けど、修ちゃんはそんな声や視線に全然構わず前を向いて歩いていく。
車の中でもほとんどしゃべらなかった・・・・。
当たり前、だよね・・・。
勝手なことをいってるのは私のほうだから。
修ちゃんは、全然悪くないのに・・・・・。