アルタイル*キミと見上げた空【完】

暗くなりかけてるキャンパスを歩きながら、凱がつぶやいた。


「お前さ・・・本当にこれでいいの?」


「え?」


「あいつ・・・・」


そう言って凱はまだ明かりのついてる体育館を見つめた。


「なんで・・・・なんでそんなこと言うの?」


私は・・・・私は凱が好きなんだよ?



「・・・やっぱ、ごめん」


「え?」


乾いた声と共に、私の足は止まった。


「お前も・・・さっき聞いただろ?俺も・・・・向こうに行くことを考えてるんだ」


「うん・・・」


「俺は・・・・俺は、奴と違う。女を連れてくなんて絶対・・・・しないし」


「・・・・・・」


「俺は、お前のそばにいてやることが、出来ないんだよ」


「凱・・・それって、私が邪魔だ、ってこと?」


自分の声の震えを抑えるのに必死で暗闇に包まれた凱の顔をみることができない。


「あぁ、言っちゃえばそういうことだな」


なんで・・・


なんで、そんなこと、言うの・・・?









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