アルタイル*キミと見上げた空【完】
彼の…真実
「かんぱ~~い!!」
にぎやかな店内に、時折響く笑い声。
食事、というより飲み会?
さっき・・・・修ちゃんのアメリカ行き壮行会だって、誰かが言ってた。
「なんていって何回壮行会やるつもりなんだよ」
ってタイチさんが苦笑いして、
「本当は、噂の汐ちゃんが来てくれて、参加者が増えたんだ」
ってつけたした。
「・・・てか、ごめんね。誘ったのに監督がドタキャンしちゃってさ・・・・本当まいるよね、どうしても外せない用事があったって・・・・」
タイチさんが顔の前で手を合わせて申し訳なさそうに言うのを聞いて、私は首を横に振った。
ううん。
あのまま、一人では帰れなかった。
気を遣ってくれたのは、タイチさんのほうでしょ?
「タイチ!ちょっといい?」
「タイチさん、呼ばれてるよ?」
「あ、うん・・・」
「私大丈夫ですから・・・・」
「悪い、すぐ戻るから・・・って修也もすぐに来ると思うから」
そういって、タイチさんは席を立った。