アルタイル*キミと見上げた空【完】
ふー、っと息をつく。
どうしようかな。
タイチさんのほかにはもちろん知ってる人もいないし、
ごめんなさい、って言って帰ろうかな。
そう思って腰を上げたときに、
ふと触れた制服のポケットに当たった、ごろごろとした感触。
あ・・・・。
ポケットの中から、握り締めた右手を出して開くと、
そこには、さっきのキーホルダーがあった。
シルバーの丸い形はバスケットボールだ。
真ん中に小さな突起が着いていて、そこから開くようになってる?
パカッと開くと、それは時計になってて。
「・・・かわいい」
思わずつぶやいたのは、その秒針の先に小さな星がついてたから。
けど・・・・その秒針はうごかないままで止まってる。
「電池・・・ないのかな?」