アルタイル*キミと見上げた空【完】
「ねぇ、男バスに入ったら、汐さんとすぐつきあえるんでしょ?」
耳元でのささやき声が、私の背筋を寒くさせる。
「ちょ、やめてよっ!」
必死で抵抗するけど、男の子の力にかなうはずもない。
「噂になってるよ。汐さんと付き合えるって。そんですぐにヤラせてくれるって・・・」
・・・・・・っ!?
「やめて!離してっ!!」
「ちょっと、騒がないでよ」
あっさりと私の口を彼の手が塞ぐと、もう足をじたばたさせるしか出来なくなってしまった。
『サオリはライバルを男に襲わせるんだって~』
頭の中で、お店で大学の女の子達が言ってた言葉が蘇える。
もしかして・・・っ?