アルタイル*キミと見上げた空【完】
堤防の路肩に車を止めて、私達もその浴衣の集団にまぎれて歩く。
けど・・・
「修ちゃん、目立ちすぎ」
頭ひとつ分にょきっと出た修ちゃんの姿は、どこから見てもわかると思う。
「・・・・やっぱり危ない?」
周りに同じ制服を着てる人がいないか、ついキョロキョロしてしまう私に、修ちゃんは笑って見せた。
「大丈夫だよ、だいぶ遠いところに来てるし」
修ちゃんに高校のコーチの話がきたって知った時、
正直初めは超うれしかった。
だって、修ちゃんに毎日会える!って単純な私はそう思ったから。
けど、修ちゃんはさすが大人だ。
短期間とはいえ、コーチがその部内のマネージャーと付き合ってるってばれたら、
特に、少し厳しい私達の高校ではアウトかも、ということで、最初は渋ってたんだ。
けど・・・
顧問の先生に、今度招待するアメリカプロリーグの選手とあわせてやるぞ、なんてにんじんを釣られて、
あっさりOKしちゃうんだもん。
修ちゃん、超コドモだよ。