アルタイル*キミと見上げた空【完】
「すごっ・・・・・」
遠くから見ても大きいと思ったのに・・・
近くから見上げると、すごい大きな白い建物が空に向かってそびえてる。
「すげー」
「うん・・・・・」
暗くなりかけた空に、まるで浮いてるようにも見えるよ。
入場料金を払って中に入ると、
「午後6時の回、夏の星の物語、お早めにおはいりくださいませ」
ってアナウンスが聞こえた。
「汐、走れ!!」
「え?」
「プラネタリウムだよ。いいから、早く!」
「うんっ」
今日は手をひっぱられてばっかりだ。
息を切らして中に入ると、もう照明が落とされていつ始まってもいい状態になってた。
の、わりにお客さんはまばらで、私達はとりあえず近くの席に座った。
それと同時に始まる「夏の星の物語」
心地のいい音楽と、映し出される星空に、私は一気に引き込まれていった。