アルタイル*キミと見上げた空【完】
ズキズキ、胸の痛みと共に、耳元でもらされた凱のつぶやきに、思わず目から涙がこぼれた。
「凱・・・・」
「聞いたよ。タイチから・・・・・・・。あいつが・・・向こうに行けない・・・って」
タイチさん・・・。
聞いたのって、じゃぁさっき・・・。
「あいつには・・・・・お前しかいない、って。支えてやれるのは、おまえしか、って・・・・・」
「・・・・・・」
「むこうでも・・・・・修也がナイスプレイヤーだって噂はよく聞いたよ。期待、されてたんだ。なのに・・・・・・」
「ごめんね・・・・全部私の・・・せい、なの」
涙でつっかえながら、やっと言葉に出した私の口元を、ふいに凱の唇が塞いだ。
塩からいキス。
凱も、震えてる?